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メタルフリー治療

メタルフリー治療 身体に優しく、健康で白い歯を取り戻すために

メタルフリー治療と白い歯

テレビを見ていると、出演しているタレント等の歯が白く、歯並びがよいことに気づきませんか。「白色」は、清潔、純粋、清純などけがれのないことをイメージさせるものです。
歯は乳歯や永久歯問わず、生えたばかりの頃は透明性があり、美しい白色をしていますが、年齢を重ねるにつれ、少しずつ変色していきます。またタバコやお茶のヤニなどが付着して汚れていきます。さらに、ごくまれに、幼少時に処方された抗生剤等が起因して、歯が黒っぽく変色してしまった方もいらっしゃいます。
一方、虫歯の治療においては、奥歯はもとより、前歯の治療にもっぱら金属が使われた時代が長く続きました。安価でしかも手軽に虫歯を治療する方法として、「保険治療」では、「アマルガム充てん(虫歯の詰め物に使用された合金のひとつ)」が多用されました。この材料は水銀を使用するため、毒性が完全には否定できないため、近年になって使用が禁止されましたが、いまだに口の中に多く残されているのが現状です。今日は、臼歯の虫歯に対する治療法(保険診療)としては、歯と同色の合成樹脂による充てんが一般的です。

白い素材を使いたいという要望が年々増えています

前歯が黄ばんだり、黒ずんだりした場合、若い頃のように透き通るような白い歯にできないものでしょうか?この願いはこの20~30年で技術や材料が飛躍的に進歩したことで、前歯だけでなく、奥歯の虫歯治療に対してもどこを治療したかわからないほどきれいに修復することが可能になってきています。欧米ではもはや、歯の治療には金属を使わない(メタルフリー)とする風潮が定着しつつあるとのことです。
当院には、近隣にお勤めのビジネスパーソンが多く来院しますが、まだまだ口の中は銀歯だらけといった状況が見受けられ、金属を白い材料で変えたいという要望は年々高まっています。

白い歯を復活させる方法とは

それでは白い歯を復活させるにはどのような方法があるのでしょうか。一つ目はホワイトニングという方法があります。二つ目は、は汚れた歯の表面、あるいは虫歯で変色した部分を削りとり、その部分をプラスチックやポーセレン(セラミック)で修復する方法です。

一つ目のホワイトニングは「ブリーチング」とも言い、過酸化水素や過酸化尿素を使って、汚れた歯を漂白する方法です。この方法は、診療所で行う「オフィスブリーチング」と、患者様がご自宅で、ご自分で行っていただく「ホームブリーチング」があります。ホワイトニングは、虫歯の治療はできないことと、時間の経過とともに再び汚れてくるため、メンテナンスが必要になります。
二つ目の方法である修復は、歯冠全体を薄く(一層)削りとり、白い材料を使ってどこを治療したかわからないくらいきれいに治すことが可能となっています。下表はこのために現在使われている方法(補綴(ほてつ))を表にまとめたものです。

種類 材質 特徴 保険適応・自費
レジン冠 アクリル樹脂 仮歯として使用 自費(低価格)
ポストクラウン(継続歯) 前面はレジン、背面は金属 いわゆる差し歯。以前は盛んに使われたが、現在はほとんど使われていない 保険適応
硬質レジンジャケット冠 歯冠全体が硬質レジンの単体 自然色だが破折しやすく現在ほとんど使われていない 保険適応
硬質レジン前装冠 内側は金属、外側は硬質レジン 前面のみレジン製。現在多く使われている一つ 保険適応
ポーセレンジャケット冠 歯冠部全体が陶材でできている 色は自然色にかなり近い。白い歯の代表的なもの 自費
メタルボンド冠 内面が金属で前面は陶材 現在多く使われている、白い歯の一つ 自費
CD・CAM冠 歯冠部全体がレジンと陶材のハイブリッド材でできている。先進技術(CD・CAM)により製作 色はよいが他と比べて強度が劣る 保険採用。上下顎小臼歯部のみ保険適応
エステニア冠 歯冠部全体がレジンと陶材のハイブリッド材でできている。 自然色に近い。やや破折しやすい 自費
ジルコニア冠 歯冠部全体が陶材でできている。先進技術(CD・CAM)で製作され、強度が高い 自然色に近く、かつ強度もあり、歯肉への影響がとても少ない。 自費

ジルコニア冠は、透明度はやや劣るものの強度に優れており、ブリッジに使うこともできます。メタルフリー治療に適している方法です。
歯冠全体を修復するこれらの方法では、歯の色をよくすることはもちろんのこと、歯の大きさや形態、傾きなどを同時に改善することができます。

実際に治療した例を見てみましょう

第1症例

下あご 右側第1、第2大臼歯をジルコニア冠で治療した例です。
第2大臼歯にはすでにジルコニア冠が装着されています。
現在治療中の第1大臼歯は古い金属冠が外されています。
本来の歯は歯根だけになっており、土台の金属によってかなり汚染され変色しています(左図)。
右図はジルコニア冠による治療後の状態です。

第2症例 中年男性

上あごの左側中切歯の先端が欠けているため不ぞろいとなっています(左図)。
右図のように中切歯2本をジルコニア冠で修復しました。
このように前歯の修復に際しては、左右の微妙な対称性を出すため健全な歯も併せて被覆することがあります。

第3症例 中高年の男性

長年の歯ぎしりのため左図のように、下あごの前歯がすり減ってしまいました。
右図はすり減った前歯の形態をジルコニア冠で再建しました。

第4症例

左の糸切り歯がねじれて生えており、見た目を気にされていたためジルコニア冠で修正

第5症例

上あごの前歯が突出していて目立つため、上下の前歯をジルコニア冠にて、形と歯の色の修正をしました。

第6症例 中高年の男性

全体的に「二次う蝕(歯の欠損)」が多く、口内には金属が多用されています。
さらに、前歯のかみ合わせが深くなっており(過蓋咬合(かがいこうごう))、歯頸部(しけいぶ)のう蝕(欠損)が目立ちます(左図)。
右図は上顎前歯部のみ、治療が完了した状態です。う蝕の治療とともに歯並びも改善されていることが分かります。その後、さらに全体を治療中です。

第7症例 糖尿病の既往のある高年男性

左図の治療前で分かるように、う蝕と歯周病のため口腔環境のバランスが崩れています。 このため、保存不可能な歯は抜歯してインプラント治療を行うとともに、保存可能な歯に対しては 陶材冠(メタルボンド冠とジルコニア冠)による徹底した保存治療を行いました。 右図は治療終了後の現在の状況を示しています。

第8症例

第9症例 高齢男性

左図は初診時の状態です。歯周病と、う蝕により、ほとんどの歯が治療不可能な状態になっているのが分かります。 レントゲン診断をはじめとする歯周病検査の結果により、まず保存不可能な歯を抜歯し、 暫間的(一時的)な義歯(仮歯)を装着しました(中央図)。残りの歯に対する歯周病治療により、この時期すでに歯肉の状態がかなり改善されていることが分かります。その後、歯のなくなった部分にはインプラントやブリッジによりメタルボンド冠を装着し、引き続き、歯周病治療を徹底することにより、口腔内環境の再建をすることができました。 右図は治療が終了し、すでに何年も経過した後の状態です。

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